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【産婦人科医コラム】思春期の生理不順について~悩んでいるあなた、そして周りの大人の方へ2018.11.30

11歳頃に初めての月経が開始します。これが初経です。

はじめから大人の女性にみられるような明らかな出血ではなく、少しショーツが汚れるくらいの少量の出血あるいは茶色のオリモノ程度です。

初経開始前にお乳の痛みが先行します。

ドッジボールが胸に当たると凄い痛みを感じると思います。

そのような症状に続いて1~2年で初経になります。

初経を見たらお母さんや身近な信頼できる女性に報告しましょう。

生理用品の適切な使用法を学んでください。

報告を受けた大人の方は、その後子供たちの月経状況を気にかけてあげてください。

初経開始後はまだ月経周期が不安定で、毎月定期的に月経が来るわけではありませんが、次第に周期性が確立します。

医学的には18歳までに80%の女性に月経周期が確立するといわれますが、臨床的には15~16歳までに初経が開始し、周期も安定してきます。

16歳になっても月経が開始しない時には、一度婦人科を受診してください。

診察は、乳房・陰毛の発育状態のチェックで、ホルモン測定、経腹超音波検査などです。

それらの結果を診て、原発無月経と診断した時には、さらに重篤な疾患が隠れていないかなど、内診を含めた詳しい検査が必要となります。

初経は開始し、乳房・陰毛の発育は正常であっても、周期が不安定で、月経量も不安定な時、また月経困難症も出現していたら、やはり婦人科の受診を検討してください。

月経不順が長引くと子宮内膜症を発症しやすい環境になります。

若い方にもチョコレート嚢胞(卵巣にできる子宮内膜症)ができることがあります。

子供たちが自ら産婦人科を受診することはないので、周りの大人の方が子供さんを気に掛けてみてあげることで、多くの子宮内膜症の発症を防ぐことができます。

子宮内膜症は不妊症とも関連する疾患ですので、将来子供たちが不妊症で悩むことが無いよう、周囲の大人が気に掛けることが重要です。

婦人科受診は思春期の女性にとって敷居の高いものですが、大学病院や開業医でも思春期外来を専門に設置している医療機関も増えてきました。恥ずかしがらずに早めに婦人科医へ相談し、適切な治療やアドバイスを受けてください。

詠田 由美

詠田由美

医療法人アイブイエフ詠田クリニック

女性へのメッセージ

患者さん一人一人にあったオーダーメイド治療を当たり前にすること、そして患者さんの適応に合った治療を進めます。 早く原因を見つけて、早く原因を解消する、これが基本です。 よって「患者さんを診る」ということが大事だと思っています。これは昔ながらの治療に通じるものですが、最近の不妊治療では忘れられている感があります。きちんと患者さんの所見を診て、適応(治療の理由)にあわせて治療方針を決めることをあえて大事にしたいと考えています。 診断の結果、排卵誘発治療、AIH、IVFや顕微授精など、どの治療方針に決定してもどの治療も最良・最高の状況で準備していることが不妊治療専門施設の役務と思います。

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