LiLuLa リルラ

LiLuLaアプリでもっと便利に

無料ダウンロード

先生の紹介

ご協力いただいている
先生の紹介

【医療スタッフコラム】清潔にしていても、女性ホルモンによる歯周病に注意!2019.06.07

清潔にしていても、女性ホルモンによる歯周病に注意!

歯ぐきの病気である「歯周病」は「歯肉炎」と「歯周炎」に区別されます。

どちらも歯ぐきが赤く腫れたり、歯ぐきから出血したりします。

2つの違いは、「歯肉炎」では歯を支える骨は溶けませんが、「歯周炎」では溶けることです。

溶けた骨は原則として元には戻りません。

歯を支えている骨がだんだんと溶けていくと、歯がグラグラしてきて、最後には歯が抜けてしまいます。

「歯周炎」は必ず「歯肉炎」から始まりますが、「歯肉炎」が必ず「歯周炎」に進むわけではありません。後戻りが可能です。

「歯肉炎」になってしまっても、まだチャンスがあるわけです。

早期に発見して、「歯肉炎」で止めましょう!

止める方法は、「バイオフィルム」のコントロールです。

「バイオフィルム」は、「プラーク」とも「歯垢」とも呼ばれます。

1mgの中に1億以上のバイ菌が棲んでいるので、それを意識するために、最近は「バイオフィルム」と呼んでいます。

歯は皮膚と違って、細胞が新しく入れ替わってくれないために、歯にくっついたバイ菌にとってはもってこいの棲家です。

それに、お口の中は四六時中暖かくて、水分も栄養分もたっぷり補給されるので、最高の環境なのです。

「バイオフィルム」をコントロールするには、毎日の歯磨きとフロッシング、定期的に歯科衛生士によるクリーニング(PMTC)をすることが必要です。

予防歯科に詳しい歯科医師や歯科衛生士でも、適切な頻度でPMTCをしてもらっています。

自分の歯磨きだけでは、歯を健康に保つために十分でないことを知っているからです。

セルフケアとプロケアの両輪で、歯に付いている「バイオフィルム」をできるだけ少なくして、お口の中を清潔に保ちましょう。

ところが、思春期や妊娠期に多く分泌される性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)が、歯周病を引き起こす菌(Prevotella intermedia)を増やすということがわかっています。

いつも通り清潔にしていても「歯肉炎」になりやすいという、どうしても不利な時期です。

こういう場合は、「歯周炎」に進まないように、歯科衛生士さんに相談して、PMTCの頻度を上げるなどの対策を取ってください。

お口の中が不潔になっていることや、性ホルモンよりも「歯周病」を悪くする要因は、喫煙です。

タバコを吸っている人は少ないと思いますが、このことも知っておいてくださいね。

西 真紀子

西真紀子

NPO法人「最先端のむし歯・歯周病予防を要求する会」(PSAP)

女性へのメッセージ

日本の国単位の調査では、75歳を過ぎると女性の方が男性より平均の歯の数が少なくなります。 歯や口の清掃状況は女性の方が良いのに! 他の国でも同じ傾向があり、女性の方が歯科治療に真面目に通うからではないかと指摘した研究者がいました。日本でもそれがデータに表れているのかもしれません。 歯科医院に通い続けても、原因を取り除かずに結局歯を失うことになるのなら、時間とお金の使い損ですよね。 しかし、理論上、自分のリスクを調べて弱点を補うような予防歯科をすると、歯を失う主な原因であるむし歯や歯周病を止めることができます。 NPO法人「最先端のむし歯・歯周病予防を要求する会」(PSAP)では、健康に気を遣っておられる方々に、理論的な情報をお伝えしています。 ウェブサイトで「署名」、インスタグラム、フェイスブック、ツイッターで「いいね」「フォロー」してください。皆さんの「健康な歯を保ちたい」という意思を、人数のみ歯科医院に伝え、最先端の予防法導入を後押しします。

ページトップへ