LiLuLa リルラ

LiLuLaアプリでもっと便利に

無料ダウンロード

先生の紹介

ご協力いただいている
先生の紹介

年末年始に忍び寄る体調不良は?具合が悪いときの相談窓口はある?2022.12.29

 新型コロナウイルスの流行による変化はありますが、一年の締めくくりから新年にかけては、忘年会や新年会、親戚の集まりに同窓会など宴会とパーティーの機会が増える時期ですよね。

 お酒の飲みすぎ、料理の食べすぎ、ケガや体調不良でつらい状態になり、救急に駆け込む人も少なくありません。高齢者や小さなお子さんは餅を喉に詰まらせる事故にも気をつけたい時期です。この記事では健康的に年末年始を過ごすために必要な予防法や対策を紹介します。

年末年始はいつも以上に感染症に気をつけよう

 人間の体にはウイルスに抵抗する免疫力が備わっていますが、過労、睡眠不足、栄養不足、飲みすぎ・食べすぎなど暴飲暴食によって免疫力が弱まることがあります。免疫力が弱まると病気になりやすく、重症化のリスクも上がります。

 また、冬は空気が乾燥しているため、ウイルスが活発になる季節です。というのも、ウイルスは低温と乾燥した空気を好むものが多いためです。新型コロナウイルスはもちろんですが、風邪、インフルエンザ、ノロウイルスによる感染性胃腸炎に特に注意してください。

●風邪・インフルエンザの予防法

  • 帰宅後は手洗いとうがいをする
  • 人が多い場所ではマスクをする
  • 栄養バランスのいい食事を心がける。特にビタミンCを豊富にとる
  • 質のよい睡眠をしっかり確保する
  • 寝るときにマスクをして乾燥を防ぐ

●ノロウイルスの予防

[手洗いをする]

 食事の前、トイレの後、調理前後、配膳の前はせっけんで手指を丁寧に洗い、しっかりとすすぎます。

[食材はしっかりと加熱する]

 ノロウイルス汚染の疑いがある食材は、中心部を85℃~90℃で十分に加熱する必要があります。

[調理器具の消毒]

 調理器具は使用後すぐに洗いましょう。85℃以上で1分以上の熱湯消毒をしてください。

[人からの二次感染予防]

 感染した人の嘔吐物や便にはウイルスが付着しており、処理するときに二次感染するおそれがあります。マスクや手袋などを着用し、処理中に使用したものはビニール袋に密閉して捨てます。

年末年始だからこそ、飲みすぎに気をつけよう

 アルコールには脳の働きを抑える作用があり、アルコール血中濃度が高くなると体にさまざまな変化が起こります。ほろ酔い状態のアルコール血中濃度は0.05~0.08%で、お酒で気分がよくなる、いつもより動作が鈍くなるなどの変化があらわれます。しかしアルコール血中濃度がほろ酔い期を超えると、体は危険な状態になっていきます。

[アルコール血中濃度0.10%]

 酩酊期:千鳥足やろれつが回らない状態がみられます。

[アルコール血中濃度0.20%]

 泥酔期:自分の力で立てない、歩くと転倒する、錯乱するなどの状態になります。

[アルコール血中濃度0.30%]

 昏睡期:意識喪失、血圧低下、呼吸抑制、嘔吐などがみられます。

[アルコール血中濃度0.40%]

 呼吸停止し死亡するリスクが非常に高い状態です。

 酔いが深まりアルコール血中濃度が高くなると動作を制御できなくなり、転倒や転落によって負傷する危険性が高いです。体の動きを自分の意思で制御できない場合は、飲酒の適量を超えていると考えられます。

 アルコールの分解速度は、体質によって個人差があります。自分の適量を知り、飲みすぎを控えることが大切です。自分だけではなく、一緒にいる人たちが飲みすぎで急性アルコール中毒にならないように注意しましょう。

≪飲みすぎ予防法≫
  • 酒席に出る回数を調整する。または出ない
  • 酒席に出ても飲酒を控える
  • 自分の適量を超えないようにする
  • 短時間に多量の飲酒を絶対にしない
  • 一気飲みは絶対にしない
  • 飲酒の無理強いをしない
  • 飲みすぎ(泥酔期、昏睡期)の人をひとりにせず、介抱する
  • 昏睡期の人は速やかに医療機関に連れて行く、または救急車を呼ぶ

お正月は餅の窒息事故も起こりやすい

 お正月は餅を食べる伝統文化が愛されています。注意してほしいのは、餅を喉に詰まらせる危険性です。特に高齢者や小さな子供は飲み込む力が弱いため、餅がのどに詰まって呼吸困難に陥るおそれがあります。

≪餅の事故防止≫
  • 餅は食べやすいように小さく切る
  • 餅を食べる前に飲み物や汁物を口にして、口の中を湿らせておく
  • 急いで飲み込まず、ゆっくりと噛む
  • 食事中に歩いたり、横になったりしない
  • 高齢者や小さな子供が餅を食べるときは、誰か必ずそばにいて注意を払う

年末年始に体調が悪くなったらどうすればいい?

 年末年始は休診の医療機関が多く、いざというときにどの病院に行けばいいかわからなくなることが多い時期です。年末年始に受診可能な病院を探す方法を紹介します。

  • 年末年始の当番医をまとめている検索webサイトで調べる
  • 子供の急病の場合、「日本小児学会こどもの救急」を活用する
  • #7119の「東京消防庁救急相談センター」電話窓口に相談する

おわりに:年末年始は体調管理、お酒の飲みすぎ、餅の食べ方に要注意!万が一に備えて受診可能な医療機関を調べておこう

 寒くて乾燥する時期の年末年始は、風邪やインフルエンザ、ノロウイルスの予防が大切です。さらに楽しい宴会やパーティーが続くなか羽目を外しがちですが、自分も周りの人もお酒を飲みすぎないように自制すると安全でしょう。餅を食べるときは高齢者や小さな子供から目をはなさないようにし、健康的に新年を迎えましょう。

(medicommi 2020年12月24日)

ページトップへ