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【産婦人科医コラム】大事なうんちのおはなし2023.09.07

最近よく「腸活」といわれますが

お通じ、うんち、うんこ、便等いろいろ言い方はありますが、「大便」。体からの大きな便りとも言います。体で起こっていることの反応、大事なお知らせになります。便秘や下痢は体調不良の時に引き起こされます。最近は腸活という言葉も流行っているので、ご存じの方も多いと思いますが、お通じを良くするために必要な食生活や生活一般のこと、そして少しお薬のことまでお話したいと思います。

子に受け継がれる腸内細菌

最近は腸内細菌、腸内フローラなどの言葉も耳にする機会が増えたと思います。特に赤ちゃんの腸内細菌は出産時に産道を通る時、お母さんの腸内細菌が赤ちゃんに受け継がれます。赤ちゃんの常在腸内細菌の40%は出産時お母さんからのプレゼントで、その後赤ちゃんが口から摂取するもので形成されていきます。そのため、妊娠中、妊娠前のお母さんになる方達の腸内環境も重要になってきます。

自分のうんちをチェックしてみよう!

皆さんのうんちの量や硬さ、出る回数は人それぞれだと思います。自分の排泄物をなかなか見ない方も多いのではないでしょうか。まずは排便チェック表をつけてみてください。そのための指標としてブリストルスケールがあります。便の硬さでの分類として、1~7段階あり、1がよく「兎のふん」と表現するコロコロうんち。7が水様便で、3~5の段階が正常な便となっています。

量はよくバナナ1本分などと表現されますが、1が付着程度、5がバナナ1本分、6がバナナ1本分以上とされています。直腸が15㎝程度あるので、バナナ状になって出て来るのです。年齢とともに腸内細菌も変化し、便秘になる方が多くなってきますが、直腸に便があるのに腹圧をかけられずなかなか出て来ない方もいるようです。

腸内環境を整えるには?

まず、腸内環境を整えるために、食事が大切になってきます。腸内細菌の数は約100兆個といわれ、腸に有用菌を届けるプロバイオティクスその菌の働きを助けるプレバイオティクスには食物繊維やオリゴ糖があります。ねばねば食材で便の滑りをよくして高発酵性の食物繊維で細胞のエネルギー源や腸内を酸性化してくれる短鎖脂肪酸の産生量をアップして腸内フローラ改善を図ります。そのことが下痢改善や便秘改善、血糖値上昇を抑えます。納豆やオクラ、アカモク、モロヘイヤ、長芋のとろろ、味噌汁、ヨーグルト等です。手間をかけずにできそうです。

治療薬としては便を柔らかくしてくれる緩下剤(作用時間2~3時間)と腸を動かす刺激性下剤(作用時間8~13時間)が以前からあり、刺激性下剤は特に常時使うべきではないと考えられています。最近は他に胆汁酸トランスポーター阻害薬やポリエチレングリコール等が出てきており、選択の幅が広がりました。適正に使用することが大切です。

気持ちよくうんちをしよう

最後に気持ちよく排便するには副交感神経優位になることが大切で、食事や睡眠、運動は大切です。是非日々の生活習慣を見直し、快便にして、ポジティブに生活しましょう。

中村佐知子

中村佐知子

中村(哲)産婦人科内科 院長

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