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神経性胃炎ともよばれる機能性ディスペプシアとは2024.06.20

機能性ディスペプシアとは、かつては神経性胃炎や慢性胃炎と呼ばれていた病気です。胃の不調はあるのに、検査しても異常がみられないことが特徴ですが、この病気の原因や治療方法はどんなものなのでしょうか。この記事では機能性ディスペプシアについて解説しています。

神経性胃炎と機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアは、2013年6月に上腹部消化器症状の総称として新たに誕生した病名です。かつては神経性胃炎や慢性胃炎とも呼ばれていました。機能性ディスペプシアの特徴は、胃もたれ胸焼けなどはっきりとした症状があるのに、検査をしても異常が見つからないというものです。

食事をすると、通常は一旦胃の上部の後方部分に食べ物が運ばれ、時間をかけて消化されます。ところが機能性ディスペプシアの場合は、食べ物が即幽門まで落ちてしまい、そこにたまってしまいます。食べたものが消化されないままとなり、そこに胃酸も加わり十二指腸に運ばれるので、胃酸による刺激で胃痛が生じることもあります。

機能性ディスペプシアの症状とは

機能性ディスペプシアには、先に紹介した胃もたれや胸焼け、胃痛の他に、吐き気やみぞおちの痛み、少量でも満腹になってしまう、腹痛・便秘・下痢などの症状もあります。これらの症状は慢性的に続くため、慢性胃炎と診断されることもあったようです。

検査をしても異常が見つからないのに、食事をするたびに不快感や違和感を覚えるので次第に食事をするのが憂鬱になってしまいます。いずれの症状も本人にしかわからない辛さがあるため、さらにストレスが大きくなってしまい、日常生活にも支障が出てしまうこともあります。

発症の原因について

機能性ディスペプシアの主な原因として有力視されているのがストレスです。ストレスが大きくなると自律神経にも影響が及び、体の機能が低下したりバランスを崩したりします。この影響で胃の働きが低下してしまい、食べたものをきちんと消化できなくなるというメカニズムで発症すると考えられています。

ストレス以外には、胃の知覚過敏、胃酸過多、ピロリ菌などの感染も原因とされています。胃の働きが低下するという意味では、タバコやお酒の飲みすぎ、脂肪分の多い食事も原因になります。

治療方法と日常生活で気をつけること

機能性ディスペプシアは、症状だけでの診断が難しいため内視鏡検査や血液検査、ピロリ菌検査などを必要とします。なお、機能性ディスペプシアと診断されても治療は可能です。

原因が生活習慣に潜んでいることも多いので、治療では生活習慣の改善を重視します。胃酸過多の場合は胃酸を抑える薬、胃の働きが低下している場合は胃をサポートする薬など、症状に合わせて薬物療法も行います。また、ピロリ菌が原因の場合は、ピロリ菌を除去する薬も併用していきます。

おわりに:機能性ディスペプシアの治療と予防は生活習慣の改善から

機能性ディスペプシアは治療が可能ですが、原因が生活習慣と大きく関係しているので、それを改善しないと再発のリスクが高くなります。また、ストレスをためないようにすることも大切です。その他にも、食事の内容や食べ方なども原因になり、睡眠時間や睡眠の質も発症に関係してきます。食生活や睡眠習慣を見直して生活習慣を改善し、体を休めることも意識しましょう。

(medicommi 2017/11/30)

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