悪寒がする原因と対処法について2025.01.16
風邪を引いたときなどに、体がゾクゾクするような寒気を感じ、不安になった経験をした人もいると思います。この記事では、悪寒を引き起こす原因と悪寒を感じたときの対処法について解説していきます。
悪寒の原因
熱が出始めたときに体がガタガタ震える、ゾクゾク感じるような寒気のことを悪寒といい、風邪の初期症状のひとつともいわれています。また悪寒の後には38℃以上の高熱が続くことがあり、筋肉の震えを伴うなど、症状が強くみられる場合を悪寒戦慄といいます。
悪寒は主に以下のような「高熱が出やすい病気」が原因で引き起こされることがあります。
風邪、インフルエンザ
風邪の場合、主症状はのどの痛みや鼻水などのため、寒気や高熱が出ることはほとんどありません。ただし、咽頭炎が重症の場合には悪寒や高熱、筋肉痛などを引き起こすことがあります。またインフルエンザの場合、風邪と同様にのどの痛みや鼻水などのほか、急激に39~40℃以上の高熱が出て全身に筋肉痛などがみられることがあります。40℃以上の高熱が出ると悪寒が生じるといわれています。
肺炎
細菌やウイルスが肺に入り込んで炎症を引き起こし、1週間以上にわたって38℃以上の高熱が続くといわれています。呼吸が苦しくなることもあり、悪寒は高熱が出る前に感じることがあります。風邪を放置していたり、長引かせていると発症する恐れがあります。
虫垂炎
虫垂炎は、盲腸の先端にある虫垂というところに炎症が起きる病気です。突然激しい腹痛に襲われ、嘔吐や吐き気が起こり、微熱とともに悪寒を生じる場合があります。また、悪化して腹膜炎を引き起こした場合に高熱が出ることが多く、悪寒を引き起こしやすいといわれています。痛みは、みぞおちからゆっくりと右下腹部へ痛みが移るものや、へその右斜め下周辺が痛むものなどがあります。
扁桃炎
細菌やウイルスが原因で扁桃に炎症を起こし、のどの激しい痛みやのどの周りの腫れなどが現れる病気です。ほとんどの場合は高熱が出て、悪寒がみられることもあります。
胆嚢炎
肝臓にあるコレステロールなどによって結石ができて胆嚢が詰まり、さらに細菌に感染することによって炎症を起こす病気です。みぞおちから肋骨付近に激痛を伴い、38℃近い発熱や悪寒、嘔吐や吐き気などがみられることがあります。脂肪分の多い食事や暴飲暴食をすると胆嚢に胆石ができやすいといわれています。
腎盂腎炎
尿路の感染が悪化し、炎症により高熱が現れ、悪寒を引き起こすことがあります。排尿痛や頻尿、残尿感、血尿、吐き気、背中痛・腰痛などが起こることもあります。
食中毒
有害な物質や細菌、ウイルスなどがついている飲食物を摂取することによって、吐き気や腹痛、下痢、発熱、悪寒などを引き起こします。黄色ブドウ球菌やカンピロバクターなどさまざまな細菌・ウイルスが原因になりますが、とくに高熱が出やすいものとしてサルモネラ菌が挙げられます。
悪寒を感じたときの対処法
悪寒を感じたときの主な対処法として、以下が挙げられます。
安静にして、ゆっくり休む
悪寒を感じたときは、風邪やインフルエンザ、肺炎、扁桃炎などが起こる前触れかもしれません。高熱が出る可能性もあるため、無理をせずに、ゆっくり休みましょう。温かい飲み物を飲む、室温を上げるなど、体が冷えないようにすることを心がけ、発熱などがみられたら、解熱鎮痛剤を服用して症状を和らげましょう。
病院を受診する
高熱が出る、悪寒が長引くなどがある場合、内科を受診することをおすすめします。ただし、意識障害や呼吸困難、痙攣などの症状がみられたらすぐに医療機関へ行きましょう。
おわりに:悪寒を感じたら、まずは体を休めましょう
悪寒の原因になる病気は複数あり、高熱の前触れで起こっている可能性もあります。体がゾクゾクするなど、悪寒が出始めたら、まずは安静にして体を休め、症状が長引くようであれば病院を受診しましょう。
(medicommi 2024/12/11)