経口避妊薬「低用量ピル」は、どういいの?女性特有の病気や不調にも効果を発揮
避妊薬として知られる低用量ピルですが、そのメリットは避妊効果の高さだけではありません。
低用量ピル服用のメリット
PMSや生理(月経)痛を緩和する
低用量ピルを服用すると、血中の女性ホルモン量が安定した状態が続きます。
そのため、月経前、3~10日ほど続くP(身体的)、M(精神的)、S(社会的)に影響を及ぼす心身の変調である「月経前症候群(PMS)」が起こりにくくなる、もしくは症状が軽減されます。
また、低用量ピルで排卵を抑制すると子宮内膜の増殖が抑えられ、経血量が減少するだけでなく、生理痛が軽減されます。
生理不順を改善する
低用量ピルを医師の指示どおりに服用することで、生理周期が規則正しく整います。長引く、突然来るといった不規則な生理の悩みからも解放され、次に生理が来る日の目安も分かるので、大切なイベントや旅行などの予定も立てやすくなるはずです。
子宮筋腫や子宮内膜症にも
体に必要な女性ホルモンも補充されるため、調子も整えられるというメリットもあります。子宮筋腫に伴う経血量の増加や子宮内膜症に伴う生理痛も、低用量ピルの服用で軽減することができます。
子宮体がんや卵巣がんを防ぐ
エストロゲン(卵胞ホルモン)の作用がプロゲステロン(黄体ホルモン)の作用よりも強い状態が続くと、子宮体がんのリスクが上がります。
低用量ピルの服用で女性ホルモン量が安定していると、子宮体がんや卵巣がんの発生リスクを抑えることも明らかになっています。
このように、低用量ピルは避妊を目的とするだけでなく、女性の心身の不調を改善し、女性特有の病気の予防や治療にも一役買ってくれるのです。
POINT
- 低用量ピルには避妊効果の高さ以外にも女性特有の様々な不調を改善する効果があります。