「がん」の危険を見過ごしている日本女性女性特有のがんは、若年化の傾向に
女性の年齢とがんの発症率の推移をみてみると、40代でがんの発症率が上がり始めます。乳がん、子宮がん、卵巣がんが多くを占めますが、高齢になるにつれてその割合は少なくなり、消化器系(胃、大腸、肝臓)がんと肺がんの割合が増えていきます。
高齢者の方が、若年者よりもがんを発症しやすいのは、男性も女性も同じです。
しかし、男性は60歳~70歳以降にがんを発症するケースが多いのに対して、女性は若年でがんを発症するケースも少なくありません。
これは乳がんや子宮がんといった女性特有のがんが、若い世代の女性でも発症しやすいためです。
女性の年齢別がん患者数
参考:平成26年「患者調査」(厚生労働省)例えば、子宮がんの一種で、主に性行為などにより「高リスク型」HPV(ヒトパピローマウイルス)と呼ばれるウイルスに感染することで発症する子宮頸がんは、30代で発症率が増え始めるといわれています。
そのため、子宮頸がん検診の受診対象は20歳からとなっていますが、30代、40代と比べて20代女性の受診率は著しく低いのが現状です。
子宮頸がんは進行する前に早期に発見できれば、治療により完治する可能性が高いのにもかかわらず、検診受診率の低さがそれを阻んでいるといえます。
POINT
- 乳がんや子宮がんといった女性特有のがんは、若い世代の女性でも発症する可能性が低くはありません。
- 子宮頸がん検診は20歳から受診対象となります。