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萎縮性腟炎

概要

萎縮性腟炎は、卵胞ホルモン(エストロゲン)の欠乏によって腟に炎症が生じる病気で、腟粘膜が萎縮したり薄くなることで、刺激に弱くなります。60歳以上の健康な女性の約半数で腟の萎縮がみられるとの報告があります。

原因

萎縮性腟炎の主な原因は、加齢に伴う卵巣機能の低下や卵巣摘出による卵胞ホルモンの欠乏です。

症状

萎縮性腟炎では腟分泌物が少なくなるため、腟の乾燥感、性行為時の痛みが生じやすくなります。外陰部の症状として、かゆみやひりひりとした刺激、泌尿器症状として、頻尿や過活動膀胱などがみられることもあります。

治療

卵胞ホルモン製剤の腟錠や内服薬などを用いたホルモン療法が行われます。薬の副作用を可能な限り少なくすることを考慮すると、患部で局所的に効果を発揮する腟錠が望ましいですが、腟錠の使用が難しい場合は内服薬が用いられます。性行為時の痛みが強い場合は、潤滑剤が用いられますが、潤滑剤に含まれるオイル、シリコン、ヒアルロン酸などにより刺激や炎症が引き起こされることもあります。また、性器の過剰な洗浄を避けることも大切であり、石けんは使わないようにしましょう。石けんを使う場合には刺激の少ないものが勧められます。

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