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【産婦人科医コラム】アンチエイジングで妊娠力UP(後編)2018.09.07

アンチエイジングで妊娠力UP(後編)

前回のコラムはアンチエイジング医療と不妊治療との関わりについてご紹介いたしました。

卵子の老化の原因は、細胞の酸化やサビといった酸化ストレスです。

今回は、この酸化ストレスに打ち勝つための体づくりについてお話ししたいと思います。

一つ「禁煙」

タバコを吸っている女性は、吸っていない女性に比べて1年以上不妊となる確率が3.4倍高くなるうえ、閉経を5~10年早めると言われています。

タバコに含まれる化学物質は、一度体内に入ると10~15年も排出されません。妊娠する前から禁煙することが大切です。

二つ「バランスのとれた食生活」

最も気をつけなくてはならないのは血糖値の急激な上昇です。

食べる順番、調理方法などを工夫して糖化ストレスをためないことが大切です。

三つ「体重管理」

体重の急激な変動は、ホルモンバランスを崩して月経周期が乱れたり、脂肪の蓄積が卵子の老化を加速する原因になります。

妊娠体質の目安は、BMI22前後です。

四つ「脱ストレス」

ストレスがかかることで活性酸素が発生し、卵子の老化を早めてしまうこともあります。

心をほぐす「ゆる活」時間を作りましょう。

五つ「良質な睡眠」

睡眠時に分泌されるホルモンには抗酸化作用があります。

良質な睡眠で卵子の傷を修復・発育促進させましょう。

六つ「運動習慣」

適正体重を保ち血行を促します。

骨盤内の血流は卵子を育てる生命線、運動してデトックスしましょう。

不妊は女性の年齢が大きく関与します。

35歳を過ぎる頃より妊娠率や出産率が低下します。

35歳未満であれば1年、35歳~38歳未満であれば6ヶ月妊娠が成立しない場合を目安に受診してご相談されることをお勧めします。

元気な卵子を作るためにまずは、今の暮らしを見直してみる、というところから始めてみてください。

浅野明恵

医療法人社団神谷レディースクリニック

女性へのメッセージ

不妊治療は、後悔することがないよう納得しながら進めていくことが大切です。そのための適切な情報提供や心のケアなどを、日々サポートさせて頂いております。最近は、妊娠力アップのために食事や運動、睡眠、メンタルなどを整えることが大事だと言われています。健康で安全に妊娠、出産、育児期を迎えられるよう、また一人の女性として若々しく、生き生きとした生活を送れるよう、少しでもお手伝いが出来ればと思います。

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